小さいときの思い出ー叔父のこと
なぜだろう・・・?
この写真を見つけて、叔父のことを思いだした。
実家の父の弟。
家業を継ぐために、商売向きではない父に任せては置けないと、数学の教員になるのをあきらめて、ほぼほぼ父の代わりに、家業を継いでくれた叔父である。
結婚する前の叔父は同居していた。
この叔父が結婚して、そのお嫁さんになった叔母は、大好きだったし、叔母の実家の近くの大阪では少しおしゃれな女子高を受験することになったとき、喜んでくれたくらいだったのだけれど、それでも、叔父が結婚して、家を出たときは、寂しかった。
大好きだったのだろうな。
おおらかで、優しくて、温かかった叔父が・・・。
なぜか、小さいときの息子になんとも言えない温かさを見出した時には、私は、ふと叔父の温かさとつなげて考えることがあった。
私は、あるとき、母に連れられて動物園に行ったらしい。
その場面を覚えているのだけれど、よほど好きだったのか、動物に感激したのか、たくさんハトがいるところで、
その叔父のことを呼んでしまった。
その後、自分がどれほどテレテレ、恥ずかしがっていたかということまで覚えている。
まだ幼稚園に入る前の、母とのひととき。
ほかの兄弟は祖母が見ていたのだろう。
着ていた黄色いコートのその生地の感覚まで覚えている。
言葉を連想するときの、あの感じ。
息子の小さいときもそういうことがあって、遠く大阪から離れていても、どこか遺伝的なものを感じて、おかしな感覚に襲われたことがあった。
今でも、思い出話の一つとして、母からその時の私の様子を聞くこともあるくらい、母にとっても私にとっても、印象的な出来事だったようだ。
公開:2021/12/12 最終更新:2021/12/12