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「別れる決心」というタイトルを見て、意外に別れが好きなのかもしれないと思ってみたり・・・。

「別れる決心」という、観たい映画のタイトルを読み、そのストーリーを読んでみて、ああ、私は意外に昔から別れることが嫌いではなかったのではないか?と思い始めた。
別れがあり、切ない思いをし、でもそれだからこそ次のステップに行くことができる。
そんな節目を愛し、辛さに耐え、その別れがあるからこそ、そのマイナスの状態からプラスの状態にしようとする気持ちをこそエネルギーにして、努力するようなところがあるように思う。

これは家族とのことだけは例外である。
家族とは別れない。
仮に物理的距離があったとしても心理的距離はそうそう遠くは思わない。

そうではなくて、家族以外の人間関係ででのことである。

古文を教えていた予備校生に、祝勝会の後、それこそ別れの日に、
先生、ちょっと・・・。
と呼び出され、かつて授業をしていた小さめの教室で、話をした。

先生、授業中に、振ることと振られることだったら、振られることの方がいい。
勉強になるから。
振るほうは嫌な思いしか残らない。
と言ってましたけど・・・。

という話だった。

職場の先輩に、結婚前、
お前は振ったり振られたりなどという経験ないだろう・・・?
という、ありがたいのか失礼なのかわからないことを言われた。

ありますよー。
と言ったことがあった。
周りのノリに付き合って、なんか盛り上がって、失恋したことがあり、そのとき落ち込んだ様子を見せていたのに、その3か月後に付き合い始めて、結構周りに怒られたことがあった。
あれだけ心配したのに、なんや?というわけである。
あの時はいろいろ考えた。その考えた経験こそが自分のためになったように思っていた。
それに、うだうだした関係が続いたら、私はそのはっきりしない関係がほかのしなければならないことを阻むようで、さっさと捨ててしまうこともある。その過程には、わざわざ振ってもらった方が助かる、というときもある。

その一番面白い経験は、振りも振られもしていないけど、それをやめた、というのがあった。
中3の頃、部活の同じパートの好きな子がいた。その子は、中2の終わりに私のことを好きだと言っていた。
好きなのかどうか、相手がそういうそぶりをしたからそういう気持ちになったのか、中3の時にうだうだ思っていて、それが嫌で、正直勉強に差し障る、と思い、1日だけ部活を休んで、とりあえず、その彼のことを思うことを止めた。
正直疲れていたのだろうと思う。変に温情家なところがあるので、まあ、今となっては、思っていただいたのだから思い返さなければならない、とでも思っていたのではあるまいか?心理学でいうところの返報性の法則を適用していたのではないか?とも思われるような思い方だった。

それを見ていた仲のいい同級生は、
ほんま、考えられへんわ・・・。
と呆れていた。そりゃあ、美人のあなたは、恋にでも何でも生きていてもいいけども、私は、あまりそっち方面で生きていきそうにないわけで。
本当にかわいい女の子で、自分の可愛さを知っていて、そしてそのことを楽しんでいるようだった。本当にかわいい人だったなあ。
今わかった。迷惑だったのである。そういううだうだしたことを思うことが。シャキッとしていたかったのだと思う。
だいたい、勝手に好きにならんといて・・・、という格言があるように、好きになられたりしたら、ほかのことがお留守になるから嫌なのである。
そして、失恋ならぬ捨て恋をして、そのときのピアノの課題だった、ベートーベンの短調のソナタを毎日弾き続けていた。
それがしんみりとした気持ちにピッタリ合って、気持ちを落ち着かせるのにぴったりだった。
感情移入できたその曲の演奏は、先生に思い切り褒められた。

そうそう、返報性の法則。
誰かに思っていただいたりしたら、思い返さなければいけないような気になってしまうことがある。
だから、何か思われたら、迷惑なのである。
正直、女性には可愛がられたい・・・。

振るのは嫌いだし(負担が大きい。)、それならいっそ振ってもらう立場の方が気が楽である。罪悪感無用だし。
とこの文章を書いていて、思い切り気付いた。
当時から、お願いだからそっとしておいて・・・、と思っている節があった。
そして、誰かに思われるような感じがあったら、思考で封印。なしにする。
平気です、というような態度を取る。
時には嫌われるようなことをする。
大学時代、女同士で出掛けるときには、思い切り可愛い服を着ていたけれど、男子と出掛けるときは、母に、
まあ、人をおちょくったような服着て・・・。
と言われたくらい、高校生の妹のブルゾンを借りて、少年みたいな恰好をして出掛けてみたりしていた。
要するに、私には遠距離の彼氏がいるから、あなたは友達です。友達だからね!
というわけだったのだろう。

だから、先輩に怒られた。
考えてみれば、結構なことをしていた。
自分が美人でないことも最大限使った。
私が誰かに思われることなんてないし・・・。
そして、これは危ない・・・、という段になると、サッサと逃げた。

ごく最近、私のことを何にも知らない、セミナーで出会った人に、それらしきことを言われた。
それも当然ジョークだと思っているのだけれど、それでも考えさせられた。
この人、潔いよなあ・・・。
私にはできないよなあ。自分の思いに責任を持つなんてこと。
と思った。

いつも周りには若い人がいる。
当然それらしき話も聴く。
古文を教えているので、恋物語も語る。
私などが語る。
生徒の話を聞いていて、まるで保険を掛けるように彼女ではない女の子と付き合っていた男子に、勉強していないことと共に、嫌悪感を抱いた。
鋭く。
もしかしたら同族嫌悪だったのかなあ、とまで思う。
人のズルさばかり指摘して、本当は結構ズルいことしてる。

都合のいいところだけいただこうとしている。
職場で、仕事の協力者だと思っていたら、ある日上司に、
配慮したって・・・。
と言われて、ああ・・・、となったことがあった。

だから、生徒にボス!と言われたり、女帝、と言われると嬉しい。
それに、若い男性を侍らせて、偉そうに指示してみたい。
ちょっと、○○、○○しといて!
○○取って来て・・・。
○○片付いた?
などなど。

娘よりも息子の方をちょっとばかりいたぶってしまいがちな性悪な面がここに表れているのかもしれない。

チェリーでは、だから女子の方が待遇がよろしい。(笑)

ちょっと待ってよ!
初恋のてっちゃんには、幼稚園の頃、大好き💛と言ってはばからなかったし、母同士が仲良かったので、どうも両想いだったらしいことも知っている。
転校して、それこそずいぶん時間が経ってから、母が電話したら、てっちゃんのお母さんが、
昨日、てっちゃんの日記読んでたら、まゆみちゃんのこととか書いてあって、それ読んで思い出してたら、電話きた~。不思議やなあ。
とのことで、遠く離れていても、私たちの心はつながっていたのである。(笑)
あああ、あの、無垢で正直で、可愛らしかった幼稚園時代が懐かしい。いや、羨ましい。
昔はいい子やったんやろか・・・?

公開:2023/02/25 最終更新:2023/02/25